久しぶりの更新になってしまいました。
今日は巷で話題になっている「AI vs 教科書が読めない子供」を読んだので、レビューを書きたいと思います。
タイトルは「AI vs 子供」ということになっていますが、大人もAIのターゲットにされています。
冒頭は、AIがどこまで出来るかという話です。AIとは「Artificial Intelligence」すなわち「人工知能」の略称です。この概念自体が非常に曖昧であることを筆者はまず指摘しています。
確かに我々にAIを具体的に説明しろ!!って言われても、きちんと説明できる人っていなさそうですよね。。。 ある人は機械と答えるでしょうし、ある人はコンピュータ、ある人はプログラム、ある人はターミネーターと答えるかもしれません。結論を出すのはなかなか難しいのですが、一番近いのは、「あたかも本当に考えて行動しているかのようにプログラミングされた機械のこと」とでも言えるでしょうか。
本書の中で筆者も触れていますが、AIが人間のように本当に思考をすることはありません。これらは全てプログラミング(こうされたら、こう反応する。という型があらかじめ人間によって決められている)されたものだからです。つまり、人間であれば、真夏のとんでもなく暑い日に「こんなに暑いと熱中症になるかも、、、と悩んだり、とりあえず水を飲もうとグラスを取り出したり、海へ行こうと友人を誘ったり、、、etc」という多種多様な反応を引き起こします。しかし、機械の場合は「熱センサーが38度以上の熱を感知したら、冷蔵庫という四角い物体の中にある円柱の形をした350mlくらいの重量の物体をアームで掴んで、テーブルという四角の板の上に運んでくる」という所までプログラミングしなければなりません。海へ行きたい!と喋らせるためには、音声データをプログラミングしなければいけないですし、いちいち人間が全過程を記憶させる必要があるのです。
本文中では、Siriについても触れられています。Siriはあたかも人間の声に反応しているかのように見えますが、そうではない仕組みが本書では暴露されています。(ここはネタバレになるので書きません。)
さて、AIができることが冒頭で述べられていますが、意外とできないことも多いです。今では知らない人がいないくらい有名になりましたが、オックスフォード大学のマイケルオズボーン氏は人類の半分以上の仕事がAIに奪われると発言しています。しかし、本書では「AIができないこと」をハッキリさせ、その能力を子供たちに(あるいは大人も)に身につけさせていくことの必要性を強く訴えています。特に現代の子どもは基本的な読解力が欠如しているそうです。読解力をあまり必要としない作業は、「AIでもできる」ことが多く、AIができないような(思考的に)複雑な作業をこなす力を身につけていかなければなりません。
その方法については本書を読んでください。
個人的に管理人が考えているのは、普段から「自分の意見を常に持つ努力をする」、「相手の意見や発言に対して、常に質問を考えるクセをつける」、「一つの物事を多角的な視点から見つめ、解をたくさん作る」ということです。今の子どもは(大人もそうですが)スマホで検索すれば、すぐに答えが得られてしまう世の中です。これはとても便利ですが(最も自分で学習できる人にとっては最高の環境)、思考する手間や時間はかなり奪われていると思います。
小中高生はネットで答えを探せてしまう上に、見つからなければ掲示板で質問すれば勝手に誰かが答えを教えてくれます。つまり自分たちで悩んだり、考え抜いたりする必要性が奪われてしまっているのです。また、興味深いのは、読書で読解力は向上しないという点です。本を読むことは頭の良い人の特技のように考えられがちですが、やはり受け身的な行為なので効果は薄いようです。
前回の東大読書でも書きましたが、能動的に読書を行うことこそが、読解力の向上につながる行為だと願うばかりです。
Life is Cool 〜華麗なる人生〜
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